色の見え方も年齢を重ねれば変わってくる

年齢を重ねていく中で、カメラのレンズにあたる目の水晶体は次第に白濁し更には褐色化していきます。
その変化は緩やかで気づかないままの方も多いですが、高齢者と若者で実は色の見え方は異なります。
それを認識していればこそ、高齢者にも配慮した社会づくりが可能なのです。

黄変化した水晶体を通した世界はまるで黄色いフィルターをかけたよう、白との区別は付きません。
美味しそうなミカンも腐ったように見えて捨ててしまう方も、お料理がおいしそうに見えず味気無さに食欲を無くしてしまうこともあります。

水晶体を通り抜ける光の量も減少するので、青みの強い色が特に暗い所で見えにくくなります。
ガステーブルの色が濃いグレー・黒色だからこそ青い炎が認識できず、強火にしているのに近づきすぎてエプロンなどに飛び火してしまうといった事故も実際に起きているのです。

60代女性は特に紺色が認識しづらくなります。
70代女性となるとシルバー・ピンク・茶色が分かりにくくなります。
年齢や性別に関係なく、青・グレー・黄色は見えにくい色とされています。
高齢者にも読んでもらおうと大き目の文字で書いたポスターも、色の組み合わせで認識されていない場合もあります。
年を重ねる中で色の見え方が違うということは知っておかなければ、せっかくの親切心も無駄になってしまうのです。
その他にも、明暗差・コントラストの少ない組み合わせもすべてが同じに見えてしまうといった傾向にあります。

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る